Empirical Brand Story 2

マザースピリッツ

エンピリカルは業務⽤のエタノールは使わず、独⾃のベーススピリッツをつくっています。最終的に美味しいものをつくり上げるには、初めからフレーバーの基礎をつくらなければならないという考えからです。エンピリカルのマザースピリッツ(ベースとなるスピリッツ)は、開発者のひとりであるラース・ウイリアムズの⼤好きな the misfits の曲から『Helena(ヘレナ)』と名付けられています。ラースは、世界的に有名なコペンハーゲンのレストラン『noma(ノーマ)』で研究開発の責任者として従事していた時、『発酵』を探求していました。

そのため、麹を使った味噌や醤油、日本酒といった日本の発酵食品の独特な風味が、他の素材のフレーバーをより強化することを知っていたのです。彼は「エンピリカル」をつくるにあたり“麹とモルトを合わせたらきっと面白いだろうと思った”、と後に語っています。
ヘレナの製法は、60年前のバター撹拌機を改造した蒸し器で裸⻨を蒸し、そこに日本の麹菌を植え付けるところから始まります。このステップがエンピリカルの軸となる何層にも重なり合った旨味を⽣み出すのです。

ベーススピリッツに使われている日本の麹菌

裸⻨を蒸すため改造された60年前のバター攪拌機

エンピリカル蒸溜所には、日本酒の酒蔵を思わせる麹室があります。天然の抗菌作⽤を持つダグラスモミの⽊が使われ、室温37℃、湿度70%とサウナのような環境が常に保たれています。

麹室の中はサウナのような状態が保たれている

この麹室の中で麦麹は濃密な白いケーキのような状態になるまで発酵されます。酵素はデンプンを糖分に変えている最中に熱を発するため、麹にダメージを与えないよう、常に細⼼の注意を払わなければいけません。

作業中の様子

濃密な白いケーキのような状態になるまで発酵された麦麹

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